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〈L.L.Bean〉エルエルビーンのタグの年代判別の話。

ハンティングジャケットやドライバーズニットなど、古着市場でも多くの人気を集めるアイテムを生産しているL.L.Bean。古着屋で「あ、これ良いな」と思ったアイテムがL.L.Beanだったなんてことはよくある話だろう。
今回は、そんなL.L.Beanという歴史あるアウトドアブランドに着目し、ブランドの歴史やタグの年代の見分け方について紹介しよう。

L.L.Beanのブランドの歴史

タグの年代判別方法を紹介する前に、L.L.Beanの歴史について簡単に触れておきたい。
ブランドが設立されたのは1912年。レオン・レオンウッド・ビーン氏が、ハンティング用のブーツである「ビーン・ブーツ」を発明し、販売し始めたことが起源となっている。ゴム素材のソールにレザー素材のアッパーを縫い付け、足が濡れてしまうことを防いだこの「ビーン・ブーツ」は、その画期的な機能性から、当時のアメリカのアウトドア愛好家の間で大きな話題となった。
その後1924年にはハンター向けの「フィールド・コート」、1944年には氷・木材などを運ぶために製造された「トートバッグ」、1965年にはノルウェー産のウール100%を使用したバーズアイ模様の「ノルウェージャン・セーター」など、数多くの名作を次々と生み出し、現在もアウトドア好きを中心に多くの人気を集めている。
そんな歴史あるブランドのL.L.Beanは、年代によってタグの特徴も様々。ここからは、各年代のタグの特徴を画像と一緒に紹介していこう。

L.L.Beanの各年代のタグの特徴

タグを年代ごとに分類し、まとめたものが上記だ。

1930〜1940’s

通称「黒タグ」とも呼ばれる。1980年代以降と同じように、ブロック体のフォントであることが特徴だ。また、ブランドネームが全て大文字で表記されているのはこの1930〜40年代のみ。それに加えて、「Inc.」が、イニシャルだけ大文字の表記になっているのも1930〜1940年代だけとなる。

1950’s

1940年代までのブロック体とは変わって、1950年代からは筆記体のフォント(「筆記体タグ」)となる。タグの配色は1930〜40年代と同様、黒地に金色の文字だ。また、この頃から「Inc.」表記が「INC.」表記に変更されている。

1960’s

1950’sと同様の「筆記体タグ」。この頃から白地に変更となり、見慣れた配色のタグとなっている。

1970’s

1950’s・1960’sと同様の「筆記体タグ」だが、1960’sよりもブランドネームが太字になっていることが1970’sの特徴だ。また、タグ右上に™の表記が付くようになる。

1980’s

この頃からブランドネームがブロック体のフォントに戻る。さらに、「INC.」の表記が無くなり、「FREEPORT, ME」が「FREEPORT, MAINE」に変更されていることも特徴だ(1970’sの筆記体タグでも稀に「FREEPORT, MAINE」に変更されている場合がある)。また、この頃からタグ右上に®表記が付くようになった。

1980〜1990’s

主に2種類ある。
一つは、ブロック体のフォントかつ、「Made in USA」のような生産国の表記が付くようになることが特徴だ。
もう一つは、シンプルなブランド名のみのタグ。長方形に加え、三角形のタグの場合もある。

1990’s〜現行

ブロック体のフォントのタグ。創業年・品質保証の表記が付くようになるのが90年代〜現行までの特徴だ。